みんなゐなくなる

花の兄はじめに見つけたのは我

諫言の声うつくしや蝶の昼

青年と翁春星呑ませ合ふ

満身創痍炎帝が噴き出してゐる

風死してふしあはせなからだふたつ

夏雲の話をしてゐた 別の

自白するまで食べさせる葡萄かな

龍潜む淵にひそひそ酒こぼす

手紙から秋思が糸として流る

さむいから昔のよびかたで呼べよ

「BL俳句誌 庫内灯3」に、三国志BL俳句として寄稿させていただいた連作です。

三国志はこころのふるさと。誰が、どれ、というのはご想像にお任せいたします。

「庫内灯3」からもう1年以上たったのですね。あっという間だ…。

とてもすてきな句誌ですので、ご機会あればお手に取っていただけるととってもうれしいです!